M&A買収案件ご紹介(2025.4.11)
本資料では、UAEにおける4つの魅力的な投資案件をご紹介いたします。それぞれの案件について、事業概要、財務状況、強み、リスク、投資機会などを詳細に分析しております。投資家の皆様にとって、UAEの成長市場における貴重な投資機会となることを願っております。
各案件は、マリンスポーツビジネス、ヨット製造事業、高級美容サロン、そして実績ある美容サロンと、多様な業種にわたっています。それぞれの案件ごとに詳細な分析を行い、投資判断の一助となる情報を提供いたします。
マリンスポーツビジネス:事業概要
所在地と規模
UAE(主にドバイ)に12拠点を展開。すべて高級ホテル内に位置し、2004年設立の実績ある企業です。スキューバダイビング、ジェットスキー、パラセーリング、クルーズなど多様なマリンアクティビティを提供しています。
充実した資産
ボート38隻(19〜60フィート)、ジェットスキー20台、インフレータブル等50点以上を保有。さらに、バス1台、ミニバン4台、ピックアップ4台などの車両や、完全装備のダイビング機材も所有しています。
人員と財務状況
管理、営業、ダイバー、メカニックなど合計61名の従業員を擁し、年間売上1,500万AED(約6億円)、年間純利益650万AED(約2.6億円)を達成。純資産は800万AED(約3.2億円)です。
売却価格は3,500万AED(約14億円)で、KateJapanアドバイザリー料5,000万円が別途必要です。債務はなく、経営陣の継続勤務も可能です。顧客はホテル客および契約エージェンシーで、すべて前金制のためキャッシュフローは良好です。
マリンスポーツビジネス:投資分析
強み
  • 20年の実績とホテルとのパートナーシップによる安定した顧客基盤
  • 売上高利益率43%と非常に優秀な収益性
  • 多様な収益源(ダイビング、ヨットレンタル、講習プログラム等)
  • 充実した資産と10〜15年の勤務経験を持つ人材の定着
リスク・注意点
  • ボート等の減価償却リスクとメンテナンス履歴の確認が必要
  • ホテル顧客への依存度が高い可能性
  • 季節変動の影響を受ける可能性
  • UAE観光・アクティビティの安全基準強化による事業維持コスト上昇リスク
この案件は「完成されたアセット型観光ビジネス」であり、運営ノウハウと高い利益率が魅力の安定資産型M&A案件といえます。純資産ベースでも評価額に妥当性があり、観光業ポートフォリオの多角化を狙う投資家や、UAE現地法人運営経験のある企業に極めて魅力的です。
マリンスポーツビジネス:投資機会と総合評価

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高い利益率
売上高利益率43%の優良事業
充実した資産
ボート38隻など即運営可能な規模
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安定した顧客基盤
高級ホテル12拠点での20年の実績
投資機会としては、他エミレーツやGCC諸国への拠点展開拡大、大手ホテルチェーンとの包括契約や外資系旅行代理店との連携強化による売上増、予約システムやSNSマーケティングによる集客効率の向上などが考えられます。
想定買収先としては、国内外の大手観光業者(HIS、JTB、TUIなど)、地場投資家やファミリーオフィス、UAE進出を目指すアジア系事業者(特に日本、韓国、中国)が挙げられます。安定した収益と成長ポテンシャルを兼ね備えた魅力的な投資案件です。
ヨットの自社製造事業:事業概要
事業内容
2020年設立。UAE(販売・流通)とトルコ(製造工場)を拠点とし、オーダーメイドのヨット製造(最大12メートル)を行っています。トルコの86,000平方フィートの工場で最大16隻を同時製造可能な能力を持ち、船体形成から電装、水道システム、内装家具・クッション仕上げまで完全自社一貫生産を実現しています。
人員と評価
総勢65名(GM、品質管理、メカ・電装・大工・ポリエステル・クッション・会計・HR・ドクター・セキュリティ含む)のスタッフを擁し、オペレーションスタッフは44名です。複数のデザイン賞を受賞しており、高さ2m以上の快適キャビンと自然光を取り入れるデザインが高く評価されています。
財務状況
年間売上3,590万AED(約14.3億円)、年間純利益1,630万AED(約6.5億円)、純資産1,456万AED(約5.8億円)を達成。レジンインフュージョン技術導入により来年度売上は1億AED(約40億円)に拡大見込みです。売却価格は1,000万AED(約4億円)、KateJapanアドバイザリー料3,200万円が別途必要です。
ヨットの自社製造事業:投資分析

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異常に高い利益率
純利益率約45%と製造業として驚異的
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一貫生産体制
垂直統合型モデルによる品質管理と利益確保
3
国際的な拡張性
世界各国からの問い合わせと営業・販売網の拡大可能性
リスク・注意点としては、トルコでの製造依存による地政学リスクや物流コスト変動の懸念、熟練技術が必要な工程が多いため人材流出時のリスク、富裕層市場(特にGCC諸国)に大きく依存している可能性があり景気敏感型事業である点が挙げられます。
投資機会としては、日本・中国・韓国など富裕層のレジャー需要が高まるエリアへの展開、オーダーメイド性とデザイン賞の活用によるプレミアム価格帯での収益拡大、チャーター会社や観光系ホテルとのOEM契約による安定収益化などが考えられます。
ヨットの自社製造事業:総合評価
45%
純利益率
製造業として驚異的な高収益
1年
投資回収期間
単年で投資額回収可能
2倍
生産能力拡大
新技術導入による効率化
この案件は「高収益×短期投資回収×成長余地大」の三拍子が揃った極めて優良なM&A案件です。買収価格1,000万AEDに対し、純利益1,630万AEDという数値は、単年で投資額を回収可能な驚異的なバリュエーションといえます。
理想的な買い手像としては、富裕層向け商材を手掛ける既存事業者(例:高級ホテル、ヨットクラブ、レジャー事業者)、工場機能を持つ製造業投資ファンド、UAEまたはトルコ市場を成長ドライバーとした投資家や企業が考えられます。投資効率と成長性を重視する投資家にとって非常に魅力的な案件です。
最高立地の高級美容サロン:事業概要
立地と設備
ドバイ中心部(バージュ・カリファが見える立地、5つ星ホテルに隣接)に位置し、2023年設立。フランス製オーダー家具、インスタ映えする写真スポット多数を備え、初期内装費は300万AED以上(約1.2億円)を投資しています。
サービス内容
マニキュア4席、ペディキュア2席、ヘアカット3席、洗髪2席、まつ毛・眉毛専用ブース、化粧スペース、受付、控室、休憩スペースなどを完備。LASHSHETKA製チェア、永久メイク機器、O'2Nailsネイルプリンターなど最新設備を導入しています。
スタッフと運営
マニキュア3名、カラーリスト2名、メイク2名、まつ毛・眉毛担当、ヘアエクステ、受付2名、清掃員の計13名が在籍。クライアント通知自動化済CRM(2027年まで契約)、SNS運用委託(2025年夏まで契約)など運営システムも整備されています。
販売価格は370万AED(約1.5億円)、KateJapanアドバイザリー料1,500万円が別途必要です。純資産275万AED、在庫評価額127万AED、年間賃料31.9万AED、来期売上見込み180万AEDとなっています。
最高立地の高級美容サロン:投資分析
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強み
観光中心地かつバージュ・カリファビュー、高級ホテルと隣接する圧倒的立地。設備投資済み(3百万AED超)、SNS運用、CRM、自社ブランド制服まで構築済みで短期で即営業可能。高所得層・観光客・外資系駐在妻層にフィットするラグジュアリー空間。
リスク・注意点
現時点での収益実績が不透明で、来期売上見込み(180万AED)とのギャップを精査すべき。設立1年未満の新規事業のため、集客や固定客の有無に慎重な検証が必要。年間31.9万AEDの賃料は坪単価にすると高額(約USD 80/ft²/year)で固定費圧が大きい可能性。
機会
日本の技術や接客ノウハウを取り入れることで差別化しやすい市場。ホテル宿泊者や観光客への高単価メニューのパッケージ提供が可能。ホテル・観光会社・高級レジデンスとの顧客送客契約で売上安定化が見込める。
最高立地の高級美容サロン:総合評価

超一等地
バージュ・カリファビューと5つ星ホテル隣接の立地

高級内装
フランス製オーダー家具と300万AED以上の投資

フル装備
最新美容機器と高級ブランド材料完備

専門スタッフ
13名の専門スタッフが既に在籍
この案件は「超一等地 × 高級内装 × フル装備 × 専門スタッフ完備」という点で、スタートアップでは到達困難なレベルの完成型ラグジュアリーサロンを一括取得できるという点が最大の魅力です。
一方で、設立から1年未満での売却であることや、売上・利益の実態が未知数な点はリスク要因です。短期回収を狙う投資家よりも、「中長期でブランド価値を高める」方針の事業者向けです。美容室フランチャイズ本部、日本人経営者の現地展開、富裕層向け会員制ビジネスを検討している企業などが理想的な買い手像として考えられます。
10年以上の歴史のある美容サロン:事業概要
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立地と規模
ドバイの主要モール内に位置し、高い通行量と広い駐車場を備えています。2011年設立で12年以上の実績があり、面積は1,030平方フィートです。
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サービス内容
ヘア、ネイル、フェイシャル、ボディ(マッサージ、マデロセラピーなど)のサービスに加え、ビューティー製品の小売、ギフト券販売、パーティー対応、イベント出張サービスも提供しています。
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スタッフと運営
スタイリスト、ジュニアスタイリスト、ネイル技術者、グルーマー、セラピスト、支店長、受付の計15名が在籍し、一部スタッフは創業時から勤務しています。
SNS・メディア連携も充実しており、Instagramフォロワー16,000人、最大700万人フォロワーのインフルエンサーとの提携実績があります。地元メディアでも多数取り上げられており、強いブランド認知度を持っています。SOPマニュアルも完備されており、フランチャイズ展開も視野に入れています。
売却価格は120万AED(約4,800万円)、KateJapanアドバイザリー料は700万円です。年間売上は210万AED(約8,400万円)となっています。
10年以上の歴史のある美容サロン:投資分析と総合評価
強みとチャンス
高い集客力を誇るモール内のテナントは広告なしでも安定した顧客導線が確保できる希少資産です。12年の実績があり、顧客ロイヤリティやスタッフ定着も高いです。サービス提供だけでなく、小売、ギフト券、パーティー、イベント対応など複数の収益源を持ち、Instagramフォロワー16,000人と著名インフルエンサーとのコラボ実績もあります。
リスクと投資機会
利益額が非公開のため実際の利益率やキャッシュフローの確認が必要です。ドバイのモール内には類似サロンも多く、価格・サービス差別化が必要です。また、敷金が価格に含まれていないため買収時に追加で現金支出が発生する可能性があります。投資機会としては、SOP完備のため他モールやホテルとの提携による多店舗展開、日本式サービスの導入による差別化、観光やビューティーイベントでのB2B連携などが考えられます。
総合評価
この案件は「ロケーション × ブランド力 × 安定実績 × 多角化」という4つの軸がしっかり揃った優良なミドルレンジM&A案件です。立地・知名度・スタッフの定着・収益多様性をすでに有しているため、買収後に即営業・拡大できる「仕上がった状態」での引き継ぎが可能です。日本の美容企業(現地1号店として活用)、女性向けブランド事業の海外進出、フランチャイズモデルを導入したい法人や個人投資家などに推奨される案件です。